阪神タイガーズが日本シリーズ制覇!?2023年日本シリーズの勝敗確率を計算

野球

2023年に日本シリーズは大阪ダービーとなりました。阪神タイガースとオリックス・バファローズの日本シリーズの勝敗確率を計算するために、各チームの打撃成績を比較してみたいと思います。

阪神タイガースとオリックス・バファローズの打撃成績を比較

打順別の打率、出塁率、長打率をグラフにし、阪神タイガース、オリックス・バファローズ、リーグ平均を比較し、それぞれの違いを明確にしたいと思います。

打順別打率の比較

このグラフは1番打者から9番打者の打率をあらわしています。

オリックス・バファローズと阪神タイガースのグラフを見ると、打順ごとに分布が異なります。

全体的に、打順が上の打者ほど打率が高くなり、打順が下がるほど打率が下がる傾向があります。

特筆すべきはオリックス・バファローズの3番打者と阪神タイガースの4番打者の打率で、それぞれ.285、.287とリーグ平均を上回っており、チームの中心打者であることを実証しています。

オリックス・バファローズの平均打率(.246)は、リーグ平均(.249)より若干低く、特に目立つのは1番と2番打者の打率で、リーグ平均よりも大幅に低い数値をマークしています。これは、1番、2番打者が出塁することで得点機会を生み出すという観点からすると改善の余地があると言えるでしょう。

一方、阪神タイガースは上位打線が強力で、1番、2番、4番がリーグ平均を上回る打率をマークしているため、この部分は得点の大きな源になっています。

しかし、5番以下の打者は概ねリーグ平均より打率が低く、特に6番と7番打者の打率が低いことが見て取れます。これは、打線のバランスを考えると改善が必要かもしれません。

両チームの選手ごとの打席数を見ると、オリックス・バファローズでは中川圭選手と頓宮選手が特に目立ちます。これらの選手がチームのオフェンスで大きな役割を果たしていることがわかります。

阪神タイガースでは、1番の近本選手と2番の中野選手が打席数が多く、チームの攻撃の起点となっていることが理解できます。

打順別の出塁率

出塁率に焦点を当てて分析します。

まずオリックス・バファローズについてですが、安打数では3番打者が最も多く、8番と9番打者が最も少ないです。四球数も3番打者が最も多く、6番打者が最も少ないことから、3番打者は非常に出塁率が高い強打者であることがわかります。3番打者が最も高い357を記録しており、チームの得点源となっていることが伺えます。

阪神タイガースについては、安打数は1番打者が最も多く、ピッチャーが打席にはいる9番打者が最も少ない結果となっています。四球数は4番打者が最も多く、これは非常に出塁能力の高い打者であることを示しています。出塁率も4番打者が最も高い401を記録し、チームの中心打者であることがわかります。

各チームを全体の平均と比較すると、オリックス・バファローズの出塁率は打順によりばらつきがありますが、特に3番打者は平均を大きく上回っています。一方の阪神タイガースは4番打者が高い出塁率を示し、こちらも平均を大きく上回っています。

オリックス・バファローズと阪神タイガースの違いを見ると、阪神タイガースは特に4番打者の出塁率が高く、チーム全体の得点に大きく貢献していることがわかります。バファローズは3番打者が安定した出塁率を持つ一方で、打線全体の出塁率はタイガースと比較して低く、これらの違いが各チームの戦績や勝敗に影響を与えている可能性があります。

打順別の長打率

オリックス・バファローズのチームの長打率を見ると、5番打者が最高を記録して440となっており、9番打者が最低の322となっています。阪神タイガースのチームは長打率は4番と5番打者が同率で最高の454を記録しています。

それぞれのチームを全体的な平均と比較すると、両チームともに塁打数は、オリックス・バファローズと阪神タイガースのどちらも平均よりも優れており、特に阪神タイガースの1番打者は、全体平均と比べて高い数値を出すなど阪神タイガースの強みとなっております。

阪神タイガースは、1番と2番の出塁率が高く、4番と5番の長打率が高いので、先頭打者が出塁し、クリーンアップが長打で得点を得るのが得意と思われます。

打順別の出場機会

打順にどの選手が打席にたったかをあらわしています。オリックスは打席数300を超える打順がなく、打順をあまり固定せずのシーズンだったと思われます。一方で、阪神タイガースは、3番の森下が定着して以降は、7番のキャッチャーを坂本、梅野を併用したいる以外は、不動のスターティングメンバになっています。

チーム名打順選手打席数合計
オリックス・バファローズ1茶野199
オリックス・バファローズ2181
オリックス・バファローズ3中川圭284
オリックス・バファローズ3紅林128
オリックス・バファローズ4セデーニョ102
オリックス・バファローズ4258
オリックス・バファローズ5杉本117
オリックス・バファローズ5頓宮291
オリックス・バファローズ6131
オリックス・バファローズ7ゴンザレス105
オリックス・バファローズ7紅林121
オリックス・バファローズ9若月126
阪神タイガース1近本494
阪神タイガース2中野562
阪神タイガース3ノイジー266
阪神タイガース3森下191
阪神タイガース4大山513
阪神タイガース5佐藤輝425
阪神タイガース6ノイジー130
阪神タイガース7坂本233
阪神タイガース7梅野189
阪神タイガース8木浪402

オリックス・バファローズの場合、3番打者の打率は285と全体の平均(262)よりも高く、特に貴重な中軸打者であることがわかる。また、5番打者の出塁率は345と、平均(326)よりも高いため、チャンスを広げていることが推察される。しかし、全体として見ると1番から8番までの打者の打率はほぼ平均以下で、打線全体の打撃力が苦しいことが伺える。

一方、阪神タイガースは1番打者の打率が277と、全体の平均(244)よりも大幅に高い。また、4番打者の出塁率が401と高く、得点圏では大きな活躍をしているといえる。しかし、7番打者の打率が212と平均(238)以下で、下位打線の貢献度が低い可能性がある。

また、各打順ごとの打席数を見ても、オリックス・バファローズは3番打者として起用される中川圭と紅林が共に活躍しているが、それ以外の打者の打席数の多さから打線の打撃力が安定していない可能性がある。対する阪神タイガースは1番打者として起用される近本が抜群の出塁率を誇り、4番打者としての大山の活躍も大きな貢献をしているといえる。

以上のデータから、オリックス・バファローズは一部の選手に頼った打撃面が多く、全体としての打線の底上げが課題となっている一方で、阪神タイガースは上位打線の活躍が特徴的である。

得点と失点分布

阪神タイガースの得点、失点分布

各チームのゲームの結果を見てみると、飛び抜けて特筆すべき点は阪神タイガースの防御力の強さです。彼らは試合の大部分(1024イニング)で0点に抑えています。これはチームが他のチームよりも明らかに強力なピッチングスタッフを持っていることを示しています。さらに、阪神タイガースは4点以上の失点を許るすイニングはほとんどなく、これもその強力な防御力を反映しています。

得点発生イニング回数
0966
1169
264
347
417
55
64
70
合計1272
阪神タイガースの得点分布です。

失点発生イニング回数
01024
1147
278
320
46
55
62
70
合計1282
阪神タイガースの失点分布です。

オリックス・バファローズの得点、失点分布

一方、オリックス・バファローズのデータを見ると、0点のイニングが1043イニングもあります。失点分布を見ても、阪神に比べて0点に抑える試合数が少なく、また4点以上失う試合も多いことから、ピッチング面で阪神に一歩譲る形かもしれません。

得点発生イニング回数
01043
1141
255
332
411
55
62
70
合計1289
オリックスの得点分布です
失点発生イニング回数
0992
1162
257
341
412
56
64
71
合計1275
オリックスの失点分布です

勝敗予想

得点と失点分布の得点確率をもとに、プログラム上で、100000回日本シリーズを実施してみました。

その結果、阪神は54.0%の勝率、オリックスは46.0%の勝率となりました。阪神が若干優位に立っていることを示唆しています。

チーム勝率
阪神54.0%
オリックス46.0%

勝敗の確率は下記となっています。

チーム4連勝4勝1敗4勝2敗4勝3敗
阪神7.4%13.9%16.4%16.3%
オリックス5.6%11.0%14.2%15.3%

セ・パで一番失点数が少ないチームのため、両チームともにディフェンス力が高く投手戦が予想されます。一方で、打撃成績だけでみると、若干阪神タイガースのほうが数値は高いように思えます。この差が阪神タイガースの勝率差で現れていると思います。実力差は大きくないチームですので、接戦の日本シリーズになるのではないかと予想されます。

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