3.表示する列(フィールド)に別名をつける-SQL経験者のためのR入門

SQLの SELECT FIELD1 AS CHGNAME FROM TABLE のように、列(フィールド)の名前を変更して表示する操作をR言語で行う方法を説明します。


✏️ 項目名の変更 (SELECT FIELD1 AS CHGNAME)

SQLで AS キーワードを使って列名を変更(エイリアスを設定)する操作は、R言語では主に dplyr パッケージの rename() 関数、または select() 関数を使って実現します。

1. rename() 関数(最も直接的な対応)

dplyr パッケージの rename() 関数は、既存の列名を新しい名前に変更するのに最も適しています。これは、SQLの AS を使った列名変更の意図に最も近いです。

SQLR言語 (dplyr)説明
SELECT FIELD1 AS CHGNAME FROM TABLETABLE %>% rename(CHGNAME = FIELD1)FIELD1という列名をCHGNAMEに変更します。

コード例

データフレーム ordersorder_date 列を date に、customer_id 列を CID に変更する場合。

R

# SQL:
# SELECT order_date AS date, customer_id AS CID FROM orders

# R言語:
library(dplyr)

orders %>%
  rename(date = order_date,
         CID = customer_id)

ポイント: rename() の引数の形式は 新しい名前 = 既存の名前 です。


2. select() 関数(選択と同時に変更)

選択する列の数が少ない場合や、同時に他の列を除外したい場合は、select() 関数を使って名前の変更を同時に行うことができます。

SQLR言語 (dplyr)説明
SELECT FIELD1 AS CHGNAME FROM TABLETABLE %>% select(CHGNAME = FIELD1)FIELD1CHGNAME として選択します。この場合、FIELD1以外の列は除外されます

コード例

employee_data から employee_id 列だけを ID に変更して表示する場合。

R

# SQL: SELECT employee_id AS ID FROM employee_data

# R言語:
employee_data %>%
  select(ID = employee_id)

ポイント: select() で名前を変更すると、指定した列のみが結果に含まれ、他の列は自動的に除外されます。

まとめ

SQLの意図Rの関数Rのコード例
名前を変更し、他の列も保持するrename()df %>% rename(NewCol = OldCol)
名前を変更し、その列だけを選択するselect()df %>% select(NewCol = OldCol)

これで、SQLの AS を使った列名変更の操作をR言語で実行できます。